カスタマージャーニー

マーケティングの基礎

日付:2025年3月20日

マーケティングにおいて、顧客がどのようなプロセスを経て商品やサービスを認知し、購入に至るのかを把握することは、適切なタイミングで効果的な情報提供を行うために重要である。

目 次

はじめに

マーケティングにおいて、顧客がどのようなプロセスを経て商品やサービスを認知し、購入に至るのかを把握することは、適切なタイミングで効果的な情報提供を行うために重要である。
こうした顧客の一連の行動を可視化する手法として、「カスタマージャーニー」がある。

カスタマージャーニーとは

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスに関心を持ち、購入し、さらに利用後の体験を経て、継続的な関係を築くまでの一連の流れを時系列で整理したものである。
これにより、各段階で顧客が抱く疑問や感情、行動を理解し、適切なマーケティング施策を設計することが可能となる。

一般的な購買行動の段階

カスタマージャーニーは業種や商品によって異なるが、一般的には以下の段階で構成される:

  1. 認知(Awareness)
    • 顧客が商品やブランドの存在を知る段階。
    • 主な施策:広告、SNS 投稿、口コミ、検索結果など。
  2. 興味・関心(Interest)
    • 顧客が商品に関心を持ち、情報収集を始める段階。
    • 主な施策:Web サイト、ブログ記事、紹介動画など。
  3. 比較・検討(Consideration)
    • 顧客が複数の選択肢を比較し、購入候補を絞る段階。
    • 主な施策:商品説明、レビュー、FAQ、チャットサポートなど。
  4. 購入(Purchase)
    • 顧客が実際に商品を購入する段階。
    • 主な施策:購入ページの最適化、割引、支払い方法の多様化など。
  5. 利用・評価(Retention)
    • 顧客が商品を利用し、その満足度を評価する段階。
    • 主な施策:アフターサポート、マニュアル、フォローアップメールなど。
  6. 推奨・再購入(Advocacy)
    • 顧客が商品を再購入し、他者に推奨する段階。
    • 主な施策:レビュー依頼、紹介キャンペーン、ロイヤルティプログラムなど。

活用の意義

カスタマージャーニーを明確にすることで、以下のような利点がある:

  • 顧客の視点でマーケティング施策を設計できる。
  • 各段階において必要な情報や接点を整理できる。
  • 顧客体験の向上を図ることで、満足度や再購入率の向上が期待できる。

特定の段階で顧客の離脱が多い場合は、その原因を特定し、改善策を講じることが可能となる。

結論

カスタマージャーニーは、顧客の購買行動を体系的に理解し、各段階で最適なアプローチを実施するための有効なフレームワークである。
これにより、顧客との接点の質を高め、長期的な関係性の構築を促進することが可能となる。

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