ナッシュ均衡(Nash Equilibrium)とは、ゲーム理論における基本的な概念の一つで、「どのプレイヤーも、自分の戦略を一方的に変更しても得をしない状態」のことを指します。
ナッシュ均衡(Nash Equilibrium)とは、ゲーム理論における基本的な概念の一つで、「どのプレイヤーも、自分の戦略を一方的に変更しても得をしない状態」のことを指します。
具体的には、プレイヤーがそれぞれ最適な戦略を選択しているため、誰か一人だけが戦略を変更しても自分の利益を増やすことができない状況です。
ナッシュ均衡は、数式を使うと次のように表現できます。
あるゲームにおいて、プレイヤーを 、戦略の集合を 、各プレイヤーの報酬関数(利得関数)を としたとき、
ここで、
この条件が満たされるとき、 はナッシュ均衡となります。
ナッシュ均衡の代表的な例として「囚人のジレンマ」があります。
状況の説明:
B が黙秘 | B が自白 | |
---|---|---|
A が黙秘 | (-1, -1) | (-5, 0) |
A が自白 | (0, -5) | (-3, -3) |
このとき、
したがって、両者とも自白を選び、結果的に (-3, -3) がナッシュ均衡になります。
ナッシュ均衡は、経済学やビジネスのさまざまな場面で応用されています。
ナッシュ均衡とは、どのプレイヤーも一方的に戦略を変更しても利益を増やせない安定した状態です。
「囚人のジレンマ」のようなシンプルな例から、企業戦略や AI の意思決定まで幅広く活用されています。
次回は「囚人のジレンマと協力の戦略」について詳しく解説します。
回 | タイトル | リンク |
---|---|---|
第 1 回 | 「ゲーム理論」とは何か? | 詳 細 |
第 2 回 | 「ナッシュ均衡」について | この記事 |
第 3 回 | 「囚人のジレンマ」と協力の戦略 | 詳 細 |
第 4 回 | 価格競争のゲーム | 詳 細 |
第 5 回 | ミニマックス戦略とゼロサムゲーム | 詳 細 |
第 6 回 | オークション理論と戦略的入札 | 詳 細 |
第 7 回 | メカニズムデザインと現実の経済システム | 詳 細 |
第 8 回 | ゲーム理論を活用した戦略的意思決定 | 詳 細 |
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