ドット積(内積)とクロス積(外積)の違いを明確にし、それぞれの計算方法や用途について詳しく解説します。Pythonによる実装例も紹介します。
ベクトルの積には ドット積(内積) と クロス積(外積) の 2 種類があります。
本記事では、
ドット積は 2 つのベクトルの対応する成分を掛けて足し合わせる演算で、結果はスカラー値(数値)になります。
または成分表示で表すと、
PYTHONimport numpy as np a = np.array([1, 2, 3]) b = np.array([4, 5, 6]) # ドット積 dot_product = np.dot(a, b) print("ドット積:", dot_product)
ドット積: 32
計算の詳細:
クロス積は 2 つのベクトルの外積を求める演算で、結果は新しいベクトルになります。
PYTHON# クロス積 cross_product = np.cross(a, b) print("クロス積:", cross_product)
クロス積: [-3 6 -3]
計算の詳細:
項目 | ドット積(内積) | クロス積(外積) |
---|---|---|
結果の型 | スカラー(数値) | ベクトル |
計算方法 | ||
角度との関係 | に比例 | に比例 |
ベクトルの向き | 変わらない | 右手系に従う |
用途 | 長さの計算・類似度 | 法線・回転計算 |
✅ ベクトルの方向を求めたい場合 → クロス積
✅ ベクトルの関係(類似度、角度)を求めたい場合 → ドット積
特に、機械学習や統計学では ドット積 が、3D グラフィックスや物理学では クロス積 が多く使われます。
np.dot()
でドット積、np.cross()
でクロス積を計算可能ドット積とクロス積の違いを理解することで、数学やプログラミングの応用がより深まります。
回 | タイトル | リンク |
---|---|---|
第 1 回 | 数学における「線形」とは? | 詳 細 |
第 2 回 | 「ベクトル」と「行列」の違い | 詳 細 |
第 3 回 | 「行列積(ドット積)」について | 詳 細 |
第 4 回 | 「クロス積(外積)」について | 詳 細 |
第 5 回 | 「ドット積」と「クロス積」の比較 | この記事 |
第 6 回 | 線形代数における「直交」 | 詳 細 |
第 7 回 | 「線形変換」について | 詳 細 |
第 8 回 | 「逆行列」について | 詳 細 |
第 9 回 | 「行列式」について | 詳 細 |
第 10 回 | 「固有ベクトル」と「固有値」 | 詳 細 |
当サイトの情報は、一般的な参考情報として提供しております。
正確な情報の掲載に努めておりますが、その内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではありません。
記事の内容をご利用の際は、ご自身の責任において判断し、必要に応じて専門家にご相談ください。
当サイトの情報の利用により生じたいかなる損害についても、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
※ 本ページでは、著作権法に基づき、適正な引用の範囲内でコンテンツを紹介しています。
オリジナルの情報は発信元をご確認ください。
もし問題がありましたら、こちら からお問い合わせください。