VLOOKUP関数の使い方を解説

Excel を使いこなす

日付:2025年2月4日

ExcelのVLOOKUP関数の基本的な使い方や、別シートのデータを参照する方法を具体例を交えて解説します。

目 次

はじめに

Excel のVLOOKUP 関数は、指定した値を検索し、対応するデータを取得する便利な関数です。特に、別々のシートにまたがる表を参照する場合 に役立ちます。

例えば、社員の ID名前 を紐づけるデータが シート A にあるとします。シート B で ID を入力すれば、VLOOKUP 関数を使って シート A から該当する名前を自動取得 できます。

VLOOKUP を使うメリット

  • 手作業で表を作成する手間を大幅に削減できる
  • 人為的な入力ミスを防げる
  • データの一元管理ができ、更新が楽になる

1. VLOOKUP 関数の基本構文

EXCEL
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)
引数説明
検索値検索する値(例: ID など)
範囲検索対象の表(検索値が含まれる範囲)
列番号取得したいデータが何列目にあるか(左端を 1 とする)
検索方法完全一致ならFALSE、近似一致ならTRUE(通常はFALSEを使用)

2. VLOOKUP の具体例

例 1: 同じシート内での検索

以下の表(Sheet1)で、A 列に入力した社員 ID に対応する名前を B 列に自動入力する方法を紹介します。

A 列 (ID)B 列 (社員名)
101田中 太郎
102鈴木 花子
103佐藤 健一

例えば、C2 セルに社員 ID(例: 102)を入力し、それに対応する社員名を D2 セルに自動で取得する場合、次の数式を使用します。

EXCEL
=VLOOKUP(C2, A2:B4, 2, FALSE)

この式の動作:

  • C2(検索値)に入力された ID(102) を検索
  • A2:B4 の範囲内で A 列(ID) を検索し、該当する B 列(社員名) を取得
  • 2 は、範囲の 2 列目(B 列)のデータを返すことを指定
  • FALSE により、完全一致のみを検索

この結果、D2 セルには 「鈴木 花子」 が表示されます。

例 2: 別のシートのデータを参照

シート A (データベースシート) に、以下のようなデータがあるとします。

A 列 (ID)B 列 (名前)
101田中 太郎
102鈴木 花子
103佐藤 健一

シート B (入力シート) にて、A 列に入力した ID に対応する名前を、シート A から取得するには、B2 セルに以下の式を入力します。

EXCEL
=VLOOKUP(A2, シートA!A:B, 2, FALSE)

💡 「シート A!」と指定することで、別シートのデータを参照できます!

3. VLOOKUP の注意点

検索範囲の左端に検索値がある必要がある

  • VLOOKUP検索対象の範囲の最左列から検索する ため、検索値が右側にある場合は使用できません。

完全一致(FALSE)を推奨

  • TRUE で近似一致を使うと、意図しない結果が出る可能性があります。

#N/A エラーが出る場合の対策

  • データが見つからないと #N/A になるため、エラー回避のために IFERROR を使うのがおすすめです。
EXCEL
=IFERROR(VLOOKUP(A2, シートA!A:B, 2, FALSE), "データなし")

まとめ

VLOOKUP の基本構文

  • =VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)

活用例

  • 同じシート内でのデータ検索
  • 別シートのデータを参照

注意点

  • 検索範囲の最左列に検索値を配置する
  • FALSE(完全一致)を使用する
  • IFERROR でエラー処理をする

Excel の VLOOKUP 関数を使いこなせば、データ管理の効率が大幅に向上します。