はじめに

利益を上げるには、どれだけ売上を伸ばせるかがカギになります。
今回は「売上をどうやって予測するか？」をテーマに、来客数と客単価から売上を計算し、現実的な経営計画を立てる方法を解説します。

売上の基本式

カフェの売上は、非常にシンプルな式で表せます。

売上 = 来客数 × 客単価

例 1：1 日 30 人、客単価 600 円の場合

1日売上 = 30人 × 600円 = 18,000円
月間売上（営業日25日） = 18,000円 × 25日 = 45万円

この売上から、固定費や変動費を引いて利益を算出することになります。
売上の構成要素である「来客数」と「客単価」は、どちらも増やすことで売上アップにつながります。

客単価アップ vs 来客数アップ

どちらを重視すべきかは業態や地域によりますが、それぞれの増加が売上にどれほど影響を与えるかを見てみましょう。

例 2：客単価を 100 円アップ（600 円 →700 円）

1日売上 = 30人 × 700円 = 21,000円
月間売上 = 21,000円 × 25日 = 52.5万円
→ 7.5万円の増加

例 3：来客数を 5 人増（30 人 →35 人）

1日売上 = 35人 × 600円 = 21,000円
月間売上 = 21,000円 × 25日 = 52.5万円
→ 7.5万円の増加

このように、客単価 100 円アップと来客数 5 人増加は同じ売上効果をもたらします。
ただし、どちらが実現しやすいかは状況によって異なります。

Python で売上予測シミュレーション（概略）

PYTHON
daily_customers = 30  # 1日来客数
unit_price = 600  # 客単価
business_days = 25  # 月の営業日
monthly_sales = daily_customers * unit_price * business_days
print(f"月間売上: {monthly_sales:,}円")

出力結果：

月間売上: 450,000円

このように、来客数と単価を変えることで、すぐに売上シミュレーションが可能です。

まとめ

来客数 × 客単価という基本の売上構造を理解し、自店に合った戦略を考えることで、現実的な売上目標が立てられます。
価格設定や集客施策の効果を数字でシミュレーションすることが、安定した経営への第一歩です。

次回は、「損益分岐点」をテーマに、利益が出る最低限の売上や杯数を計算していきます。